お役立ち情報

薬学生の就職活動のポイント

  • 将来を描く
  • キャリアパス
  • 転職への不安
  • 採用活動
  • 5つのポイント
  • メリット・デメリット

02どんな仕事があるの?

次に、どのようなキャリアパスがあるか研究しましょう。人にはそれぞれキャリアの積み方があります。大手チェーンで、「将来幹部になりたい」と思っていれば、自ずとそのような道が開けてくるものです。ただし、多くの薬剤師が在籍する中のごくわずかな人材だけです。地域に根づいた数店舗のチェーンであれば望みが早く叶うかもしれませんね。自分に合うキャリアプランを描きましょう!

薬局の場合

業界により、どのような仕事があるか研究してみましょう。まずは薬局業界。現在、薬学生の大半が薬局業界に就職します。そして、初任給の面でみてみると、最も高給が望めるのが、この業界です。キャリアの例を少し見てみましょう。

クリニック門前薬局の薬剤師
単科で勉強できないという印象をもちますが、実際はそうではありません。多くの薬の種類を扱う事がないため薬の知識だけを考えると、経験が少ないと思われます。 調剤薬局の仕事は「服薬指導」。単科の薬局でじっくりと専門的に服薬指導ができれば、他の処方科目にも活かす事が可能です。専門家=エキスパートとして、今後のキャリア形成に強みを持てます。
管理薬剤師
薬事法上の管理薬剤師という場合や、薬局をマネジメントするという場合もあり、会社(薬局)により考え方が違います。多くの場合、店舗のシフト管理から、薬の発注まで行います。店長、薬局長、課長、部長などと肩書きをつけて管理薬剤師の責任とマネジメント業務を行う場合もあります。
本部配属
大手薬局チェーンも、地域に根づいた小規模の薬局チェーンも本部で働いている薬剤師がいます。ただし、どちらもですが、薬剤師という肩書きはあるものの現場で働いていないので、薬剤師手当が給料として反映されない場合もあります。かわりに役職手当がつくこともあります。給料も大切ですが、やりがいのある仕事です。
エリアマネージャー
大手でも数店舗チェーンでも、エリアを分けて運営管理をしている場合、そのエリアを統括する担当を配置することがあります。所属する店舗がなくエリア内の店舗の人員管理や売上管理などを任されます。管理能力が問われる重要なポジションです。
調剤併設ドラッグストアの薬剤師
現在の調剤併設ドラッグストアは、調剤部門に配属されることが多く、調剤薬局専門とは違うスキルを付けられます。OTCやサプリメント、健康食品のスキルを付けてセルフメディケーションの担い手となれます。医療用薬品の数は調剤専門店と比較して多くない事もありますが、日用品など取り扱い商品が非常に多い場合が多いです。また、商品の売上もとても重要ですから、医療者としてのみならず、幅広い視点も求められます。日常生活を支える薬剤師として、身近に患者様・お客様と接する機会が多い仕事です。
採用担当者
採用担当として、全国の大学や就職イベントへの訪問を行い、学生に自社の魅力をアピールします。場合によっては、通常の薬剤師業務と兼任することもあります。皆さんの学校にも、採用担当の社員さんが見えられませんか?自分の会社を本当に好きにならないと務まりませんし、様々な人事系の事も理解しなければなりません。学生にうまく魅力を伝える事ができて、無事入社が決まった時の喜びはひとしおです。
病院の場合

薬局薬局業界と比べ、初任給自体は低い事が一般的です。それでもコメディカルスタッフの一員として実感が得られやすい、医療の最前線に関わる事が出来る職場として、人気があります。

薬剤部長
一般に博士課程など、相当レベルの学位が必要で、博士を取るのはほぼ必須と言われます。博士の学位がないのであれば、働きながら博士号を取る社会人ドクターという制度があるので、有効に活用するのも手段です。自分が博士を取りたい大学に相談や、自分の勤めている職場にも相談が必要です

その他、病院によっては副薬剤部長・薬品情報室長・製剤室長・薬剤主任…などなど、多くのキャリアが用意されています。

ドラッグストアの場合

初任給が高く、調剤・OTCの両方を経験できる他、化粧品・日用品まで幅広く取り扱いをしているため、キャリアパスも幅広い業界です。ドラッグストア業界としての売上は毎年増加する一方、M&A等競争が激化している背景もあります。医療・介護との連携や、コンビニとの提携など、新たな分野への進出も多いです。

MRの場合

製薬メーカーの新卒採用で大きな割合を占めるのがMR職(Medical Representative/医薬情報担当者)です。大手メーカーでは毎年100人を超えるMR新卒採用を行っています。約半年は本社や研修センターでMR認定試験や自社製品の研修を受け、その後全国各地に配属されます。“全国転勤可”が前提であることがほとんどですが、キャリアを積むにつれ地域限定MR制度等が活用できるケースもあります。“エリア担当”“開業医/病院担当”“大学/機関病院担当”“領域担当”など、企業によって組織の組み方が異なるため、選考前にしっかり確認しておきましょう。また、MRとして入社後に本社の“学術部門”“研修部門”“開発部門”“採用部門”等へキャリアチェンジすることも可能なケースがあります。

CRO/SMOの場合

新薬の開発に必須となる、治験に関わる業界です。製薬企業と医療機関の橋渡しとなって、協力体制をとりながら進めるため、高いコミュニケーション力や調整力が必要となります。また、国に提出する申請書類の作成もありますのでミスは許されません。薬剤師免許を必須とする仕事ではありませんが、被験者のデータを読み取る力が必要となるため、薬剤師や看護師出身者の転職先として優遇されるケースが多いです。医療機関へは出張ベースで出向きます

CRO(Contract Research Organization/受託臨床試験実施機関)
製薬会社が新薬を開発するために行う治験(臨床開発)を支援する企業のこと。現在、製薬会社のほとんどは治験をCROに業務委託しています。入社後はCRA(Clinical Research Coordinator/モニター)・DM(Data Management/データマネジメント)・PV(Pharmacovigilance/医薬品安全性監視)・QC(Quality Control/品質管理)として働きます。
SMO(Site Management Organization/治験実施施設管理機関)
CRC(Clinical Research Coordinator/治験コーディネーター)として医療機関に派遣されます。契約した医療機関と、GCP(治験検査基準)に基づき適正で円滑な治験が実施できるよう、医療機関において煩雑な治験業務を支援します。医療機関と被験者の橋渡しとなって、治験のスケジュールを被験者に説明したり、投薬スケジュールが守られているかを確認したり、医師やコメディカルに代わってデータを記録を取るのが主な業務です。
役所の場合

県庁や市役所等、役場で薬剤師免許を必要とする業務に携ります。薬事・環境衛生・食品衛生・感染症対策・管轄保健所での衛生・検査業務等、配属先によって多岐に渡る業務があります。保健所を有するような規模の大きい役場で募集があることがありますが、公務員試験を受ける必要があり、採用人数は若干名と非常に難度の高い職種です。

血液センターの場合

日本赤十字社の血液センターは、献血の受入から血液の検査・分析、血液製剤の製造と保存、医療機関への供給までを一貫して手がける国内で唯一「血液事業」を担う組織です。医療に欠かせない輸血用血液製剤の更なる「安全性の向上」と「安定供給」のために職員一丸となって取り組んでいます。

自衛隊

意外かもしれませんが、自衛隊にも薬剤師職があります。薬剤科幹部として採用されれば、自衛隊の衛生分野において、医療衛生業務に従事する幹部自衛官となります。教育終了後、2等陸・海・空尉という階級に昇任し、様々な経験と知識・技能が結びつくことにより、より優秀な幹部自衛官として活躍していきます。特別職国家公務員として安定した生活基盤の中、公務に全力を傾ける環境があります。福利厚生等は充実しています。

お役立ち情報TOPへ戻る
登録がまだの方

今すぐ会員登録!