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面接の事前心得
01薬学生のための面接の事前心得~自己分析編~
自己分析は就職活動の基本であり、まず自己分析をしないことには業界研究も自己PRも上手にいきません。
「自己分析なんてしなくても、自分のことはよくわかっているから大丈夫」と考えている人は要注意!
実は、思いもしなかったようなところに適正があったり、気付いていなかった長所や短所を見つけたりする可能性も大いにあるのです。
ここでは、就職活動前にきちんと確認しておきたい『自己分析』について考えていきましょう。
- 目次
- 【1】自己分析の目的とは
- 【2】自己分析を進めるツール
- 【1】自己分析の目的とは
- 自己分析の目的は大きく3つあります。
1つ目は、自分の適性を知るためです。
自己分析では過去の自分を見つめなおし、現在の自分の価値観や優先順位を整理し、将来の理想の自分を想像します。
自分の人生を順序立てて見直していると、思ってもみなかった自分の姿が見えてきます。
また、自己分析がきちんと出来ていないと、エントリーシートや面接の際に発言する内容がぶれてしまったり、自分の考えをうまく表現できなかったりしてしまう恐れがあるので、「20年以上付き合ってきた自分の適正くらい理解できている」と考えていると後悔することになります。 - 目的の2つ目は、自分の長所・短所を見つけることです。
自己分析を進めると、経験に基づいた自分の長所・短所が見えてきます。具体的なエピソードを踏まえて発見した長所・短所を分析できれば、面接の際にスムーズに自分をアピールすることも出来ます。
また、自分の強みがわかることで、個性を生かせる会社・職種が見えてきます。 - 目的の3つ目は、将来なりたい姿を明確にすることです。
大学に入る前の目的は『薬学部に入学すること』、在学中の目的は『無事に卒業して薬剤師の資格を得ること』、では、就職後の目的は何ですか?
今までは目標が明確だった薬学生も、幅広く業界を研究したり施設を見学したりする中で、将来なりたい自分の理想像・就きたい職業が分からなくなってしまうことが多々あります。
それは、視野が広がった分薬剤師の仕事の可能性の多様さに気付き、自分の理想や将来に迷いが出てきてしまうからです。
その状況を打破するためには、自分が何をやりたいのかをもう一度はっきりさせる必要があります。
自己分析は一度してしまえばそれで終わりではありません。
就職活動を進める中で、新しい知識や経験を得る度に何度も自己分析を行って、情報のアップデートを行いましょう。
- 【2】自己分析を進めるツール
- 自己分析を行うには、いくつかの方法があります。
どれも大切な方法ですので、いろんな角度から自分を見つめなおして自分の長所・短所を知りましょう。 - ①自分の年表を時系列で書き出す
子供の頃から現在までの自分の興味、特技、趣味、得意科目などを、具体的なエピソードとともに順を追って書き出してみましょう。
細かく記入していくことで、普段は忘れていた過去の行動も思い出してきます。
当時の自分はどういう考えだったのか。どんな行動をとったのか、その結果どうなったのか、過去の経験から何を学んだのかをそれぞれ振り返りましょう。
そうすると、過去の経験が今の自分にどう生かされているのかが見えてきます。 - ②理想の自分像をはっきりさせる
アメリカの心理学者ホランドは『個人のキャリア選択は、自分のパーソナリティと一致する環境で仕事をすることにより、より安定した職業選択をすることができ、高い職業的満足度を得ることができる』と提唱しました。
つまり、自分の興味や関心のある分野の職場を選択することで、より満足感のある仕事ができるのです。
自分が今、一番興味のある分野はなんですか?好きな科目は?伸ばしていきたい特技はありますか?
『データを扱う仕事』なら医薬品開発やCRA、『日常のQOLに貢献する仕事』ならドラッグストアや調剤薬局、『医療現場で組織を相手にする仕事』ならMRなど、自分の興味や関心をはっきりさせていくと、そこから自分にあった仕事内容も見えてきます。
また、今後の理想のライフプランを考えていくのも重要です。
出産後しばらくは育児に専念したいと考える人、出世をしていずれは自分の店を持ちたい人、趣味が多いのでお金より時間を大切にしたい人など、優先順位は個人によって異なるでしょう。自分が今後何を優先して働きたいのか考えてみましょう。 - ③他己分析を行う
自分では気付けなかった長所や短所を指摘してくれるのが他己分析です。
家族や友人など、親しい人に自分の長所・短所を聞いてみましょう。付き合いが長い人には、自分との印象に残っているエピソードなどを聞いてみるのも参考になるでしょう。
客観的に自分を判断してもらうことで、自覚がなかった自分の長所・短所が見つかります。 - ④適正審査を受ける
ファーネットではサイト上でCUBICという個人特性分析のテストを受けられます。
(受験するにはログインが必要ですので、まずはサイトに登録をしてください。)
個人特性分析では
1.自分がどういう性格、パーソナリティなのか。気質、態度、性格など比較的固定的なもの(性格・個性面)
2.どういう関心事、興味領域を持っているのか。生活の態度、人生的な思考方向(興味、価値観)
3.基礎的な職場場面での社会性、職場での行動、特性(社会性)
4.どういうことに意欲、やる気を出すのか。基本的欲求、社会的欲求(意欲、やる気)
上記4つの領域から測定し、本人の可能性、特性を多面的に評価します。
一問ずつ質問に答えていく形式の簡単な診断ですので、まだ実施していない人も気軽に受験してみてください。 - 自己分析は、就職活動の第一歩です。薬学生の採用試験では、面接が特に重視されることもあり、自己分析がきちんと出来ている事が内定獲得の第一歩になります。
苦手意識を持たずに何度も自分を振り返り、面接の際に自分を最大限にアピールできる準備をしておきましょう。