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薬剤師の福利厚生
01薬剤師にとってのブラック企業の見極め方
あなたが考える理想の職場とはどんな職場ですか?
多くの方が『プレッシャーがなく、自宅近郊で、高給かつ拘束時間が短く、人間関係が良好な環境』を希望するのではないでしょうか。
しかし、残念ながらこれらをすべて満たせる職場は殆どありません。
就職活動をする際は、自分が職場に求める条件に優先順位をつけ、ある部分では妥協をしなくてはならないのです。
ただし、妥協をすることと劣悪な作業環境で仕事をすることは違います。
ここでは薬剤師が巻き込まれる可能性のあるブラック企業の実態と、その回避法についてみていきましょう。
- 目次
- 【1】薬剤師も巻き込まれる「ブラック企業」とは
- 【2】自己確認と会社見学会の活用
- 【1】薬剤師も巻き込まれる「ブラック企業」とは
- 薬剤師は転職率が高い職種でもあります。希望して入職した職場にも関わらず、数ヶ月で転職をしてしまう人も多いのです。
そして、薬剤師の転職を決心したきっかけとして多いもののひとつに「職場がブラック企業だったから」という理由があります。 - では薬剤師にとっての「ブラック企業」とは、どのような環境でしょうか。
まず、拘束時間が長い作業環境があげられます。長時間労働や休日出勤の常態化、昼休憩の時間すら殆ど取れないといった話も耳にします。
たとえ労働時間が長くても、それに見合った給与が支払われれば受け入れることも出来ますが、「労働時間が給料に反映される」という対価もなく、サービス残業などの自己犠牲を前提とした職場もあるのです。 - また、自社開発製品を扱うドラッグストアなどでは、自社製品の過大な販売目標を課せられることもあります。
- 問題は労働面だけではありません。セクハラ・パワハラ・いじめなど、人間関係がブラックな職場もあります。ほとんど薬局の外に出ることのない薬剤師にとって、人間関係は非常に大きな問題です。
- ほかにも、無資格者による調剤、診療報酬の不正請求、薬歴の未記入といった法令違反の面でブラックな企業もあります。
これらの違反行為は、人手不足や経営者の過度な営利主義などが原因で、根本的には従業員である薬剤師の過失ではありません。
しかし、法令違反が常態化している職場に勤めていることで、結果的に事件に巻き込まれてしまうのです。 - このように、薬剤師が巻き込まれるブラック企業には「就労環境(サービス残業・過度の販売目標など)」「人間関係(セクハラ・パワハラ・モラハラなど)」「法令違反(無資格者による調剤など)」の3つの形態が存在します。
こうして考えると、売り手市場で好待遇だと思われている薬剤師も、職場環境がブラックである可能性は、おおいに考えられるのです。
- 【2】自己確認と会社見学会の活用
- ブラック企業は、誰もが避けたいと思うはずです。しかし、それでも多くの薬剤師がブラックな環境の下で仕事をしています。
- なぜ売り手市場である薬剤師が、望まない環境の企業に入社してしまうのでしょうか。
それは入職前の情報収集不足が原因と考えられます。
そもそも求人情報とは、求人側(薬局・病院など)が作成して公開しているものです。ですので、自社にとって不利になることを記載することはまずありません。
つまり、求職者と採用者の間に情報の格差が存在しているのです。 - 情報収集をする上で、もっとも確実なのは自分の目で確認することです。
幸いなことに、多くの薬局・病院では、薬学生の見学やインターンシップを受け入れてくれています。求人票には出していない情報も、見学会・会社説明会の際は「ここだけの話」として教えてくれることもあります。
現場へ見学に行くことでスタッフの人数や年齢層、職場の雰囲気などを自分の目で確かめることが出来ますし、平均勤務年数や月の残業時間を直接聞くことで働きやすさを確認することができます。
見学をした職場に必ず入職しなければいけないということはありませんので、積極的にいろんな職場を見て周り、比較する目を養いましょう。 - 情報収集のツールのひとつとして、就職情報サイトもあげられます。
ファーネットでは、各病院・薬局のインターンシップ情報や会社説明会情報を随時更新しています。
エリアと該当期間で検索をすることができますので、希望のエリア、日程を入れて検索してみましょう。
また、ファーネットに掲載している店舗情報は、薬局を実際に訪問した担当が自信を持ってオススメするポイントを掲載しています。
「見学に行ってみたいけど、希望エリアは遠くてなかなか行くことができない」という方にも、わかりやすく雰囲気をお伝えできるよう記載していますので、ぜひ参考にしてみてください。 - 薬剤師がブラック企業に引っかからないためには、事前の情報収集が大切です。ブラック企業を避けるためには、薬剤師側が「これから働こうとする会社」の情報を積極的に収集しておかなくてはなりません。
損をしない情報を手に入れるために、企業説明会や見学会、薬剤師専門の就職情報サイトなどを有効に活用して、後悔しない就職活動をしましょう。